ばか兄貴なんか、大好き。 20XX年、あるところに、一組の兄妹が住んでおりました。 妹の名前は未来（みく）。兄の名前は明（あきら）。 兄は父の、妹は母の連れ子同士であるということを除き、ごく普通の兄妹は、ごく普通の成長をし、ごく普通の生活を送っておりました。 でもただ一つ、普通の兄妹と違っていたのは── 「あき兄ぃのバカ！ マヌケ！ 鈍感！」 ──普段は義兄を敬う素振りも見せない小生意気な妹は、兄のことが異性として大好きだったのです。 ですがもちろん、妹は理解しているのです。‘義理とはいえ妹がお兄ちゃんのこと男として好きなんてヤバイよね……’ と。 せっかく上手くいっている家族の生活を、自分のせいで壊すことはできない。 それに妹として大好きな兄のそばに堂々といられるだけで、充分ではないか。 だいたい兄の魅力は自分にしか分からないだろうし、だからきっと恋人もできないだろうし、恋人が出来ないってことは結婚も出来ないだろうし、もしかすると……もしかすると、ずっと兄妹仲良く暮らすことになるかもしれないよね―― なんて、そんな甘い妄想に浸っているだけでも、物足りなくはあるけれども幸せだったのです。 ですがある日、いつも通り冴えない顔をした兄が、冴えない表情で言います。 「……なんか、俺、告白されたみたいだ」 そんな兄の言葉が、懸命に抑え込んでいた妹の欲望を、爆発させてしまいます。 その夜。 告白されたことを告白した兄が、寝静まった頃合を見計らい。 熱病にかかったような吐息をつく妹が、兄の部屋にそっと忍び込み―― そして。 ※こちらの商品はDVDプレイヤーズゲームです。一部プレイヤーでは動作しない場合があります。 「コンビニ受取」対象商品です。詳しくはこちらをご覧ください。